栗本さんの本は、今のところグイン・サーガシリーズ専門で読んでいます。
本編21〜40 (その他の巻はこちらから) | |||
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21.黒曜宮の陰謀 | 22.運命の一日 | 23.風のゆくえ | 24.赤い街道の盗賊 |
25.パロのワルツ | 26.白虹 | 27.光の公女 | 28.アルセイスの秘密 |
29.闇の司祭 | 30.サイロンの豹頭将軍 | 31.ヤーンの日 | 32.ヤヌスの戦い |
33.モンゴールの復活 | 34.愛の嵐 | 35.神の手 | 36.剣の誓い |
37.クリスタルの婚礼 | 38.虹の道 | 39.黒い炎 | 40.アムネリアの罠 |
アキレウス大帝崩御・・・マライア皇后とダリウス公弟にその知らせが届く。
二人はお互いに暗殺の疑いをかけ、自分が仮の皇帝、つまりは時期皇帝に結びつく地位につかんとするが、言い合いに埒が明かない。
ダリウスはついに「兄を殺したのはマライア皇后だ!」と発言。
その証拠をグインが持っているというが、グインはどちらにも与しない。
そして、グイン大活躍。マリウスとイリスは相変わらず仮面の恋。
今作の挿絵は良い感じでした♪
グインがものすごいんです。
あの方とあの方は実は生きていた、と。私は本当に死んでしまったのではないのかと、半分疑いかけていたくらい、グインにだまされました。
でも、マライア皇后にしても、結局は可哀想な人なんですね。
他国から嫁いだだけであんなにも人の目が冷たいものですかねぇ・・・
大帝にもらした「焼餅発言」が全くの本心なのかは少々疑問ですけど、そこで大なり小なりイリスの母、ユリア・ユーフェミアが絡んでいたわけです。
アキレウス大帝の愛の取り合いなんですね。いわゆる三角関係?
あ、でもユリアさんはそのつもりは無かったのでしょうか・・・?
皇后と公弟の言い争いが長くて詰まったり、マリウスとイリスの話がおかしくて一人怪しくクスクスわらったり、忙しい1冊でした。
そう、笑いどころも満載だったのです。
ディモスがふとっちょオリーに見せる愛想笑いとか、リーナスとヴァレリウスの関係とか、極めつけはやっぱり愛し合う二人の会話ですね。
マリウスがイリスを抱き上げてみようとした時にイリスが言った
「いや、いいったら。いやだ、やめろ。さわるな」
が私の耳に直接聞こえてくるようで、やっぱりニヤニヤ。
グインが大活躍の巻。私も裏をかかれたようです。
イリスはバルドゥールに女だと知られてしまい、シルヴィアの護衛係パリスに助けられる。 そのままマリウスの元に別れを告げに行くが、マリウスを探していたパリスに後をつけられ、さらわれる。 アキレウス大帝即位三十周年大祭のその日、グインはバルドゥールに呼び出され、毒矢を受けてしまう…マリウス、イリス、グインは―!
すいません。すいません。あらすじがおかしいです。
マリウスは最後にとうとう言ってしまいましたよ。
ぼくはマリウスではない。我が名はアル・ディーン、(中略)それが、まことのわが名なのだ!
ヴァレリウス、リーナス主従(?)も登場、ナリスとレムスの様子を語ってくれました。 確かに仲悪そう・・・レムスはとりつかれているし。
わがうるわしの摂生公はまた、陛下がカラムの皮にすべって転ぶと必ずそのあとでそのカラムの皮の上を優雅にわたってみせる性分だからね。
なんていうのがツボにはまり、一人クスクス笑いをしてしまったのでした。
マリウスはイリスに本性を明かし、イリスがケイロニア皇子として名乗りをあげるが、直前になって一緒に逃亡。
マライア皇后の裁判でダリウス公弟はイリスを登場させようとするも、既に逃走後。
マライア皇后は自害、グインは対ユラニア戦によりサルデスに赴く。
ナリス、レムス、リンダ、アムネリス、スカールも少しずつ登場。
17巻〜の「放浪篇」完結篇とのことです。
ああ、やっと決意してくれました。
ずっとじれったいと思ってシルヴィアのように足踏みをせんばかりだったので、心底嬉しいです。
アキレウス大帝との再会シーンにも感動。
モンゴールの「トーラスのオロ」の両親が営む《煙とパイプ亭》で結婚式をする予定だそうで。
ダリウスには悪いけど、よかった^^
道中、あんまり面倒に遭わないといいですねぇ。
ナリス様も少しだけ登場しまして…やっとかわいそうに思えてきました。
特にレムス王一世が即位してからは気苦労も絶えないようで、あの可愛いレムスくんがグイン曰く「殻を破って出てきた」ところなんでしょうか。
でも、とりつかれているみたいだし、彼も彼で威厳を保とうと頑張っているのでしょう。
どちらにしても双方痛々しい場面でした。
リギアさんもリンダも可哀想ですよ。痛々しいパートナーを見なければならないなんて…。
それでもとにかく、お二方には幸せになってもらいたいものです。
グインは対ユラニア戦のためサルデスに赴き、ケイロニア軍2万の兵の総司令官として一応の勝利を収めるしかし、膠着状態で動けず。
スカールたちはなんとかしてパロを通らずに(ナリスに見つかると詰問されるのが目に見えているため)アルゴスへ戻らんとするが、
《赤い盗賊》のせいで2旬以上もザイムに留まることを余儀なくされる。
《赤い盗賊》は、軍師アリを得たイシュトヴァーンが率いていた。
その討伐にユノからパロ軍が来たが、顔をあわせたくないスカールはザイムを出る。
ネタバレここから→ ←ここまで
ち、ちょっと・・・!!
まさかザイムの宿屋のカラム親方に「イシュトヴァーンが盗賊ダンの首領になるまで」を聞かされるとは思いませなんだが、リー・ファが…!
リー・ファにしろタズトにしろ、気に入ってきたと思ったところでお亡くなりになられたとは…。
”サーガ”だし、ある程度誰かしらがなくなる必要、必然性はあるのかもしれませんがね。可哀想です。
しかもリー・ファを殺した張本人はその気がなかったにしろイシュトだったなんて…!
イシュトもスカさんに恨まれるとは、敵に回したくない人を敵にしてしまったものですねぇ。ヤーンよ!
これはなんですか。将来アルゴス王スカールとゴーラ王イシュトヴァーンとケイロニア王グインとパロ王レムスがそれぞれの版図を広げるべく争う、という筋書きですか。
”三国志”だとしたらスカさんは王にはならず、騎馬の民として単身頑張るか、誰か(ケイロニアかパロ)の後ろ盾を得て頑張ったりするのでしょうか。
あ、また先のことを考えてしまった…!
半分以上無理矢理パロに連れてこられたスカール達。
レムスに今まで何処に行っていたのかとしつこく聞かれ、辟易する。
そこに「リー・ファ公認の女」ことリギアが毎夜、傍に侍り、なんとかクリスタル・パレスに滞在するが、ナリスにも色々聞かれ、また辟易。
ここからネタバレ→ ←ここまで
ようするに、スカさんのパロ滞在記ですね。
えーっと・・・感じたのは、
1.艶かしい絵が多い
2.ヴァレリウスが謎
3.最初の約3ページは忘れ去られたアストリアス君?
の3点です。
ヴァレさんの謎は性格だけではなくって、「じゃじゃ馬娘が好き」という事実です。 スカールさんを逃がしてあげた理由の一つにもあがっています(本人談)。 リギアさんがさらに好きになりましたね。結構さっぱりしているし、良い人じゃないですか。 少なくともナリス様よりはスカールさんの方がお似合いな感じ。
どうも作者えこひいき度が増してきたようで、自分でも細かいことを気にしなくなったのを感じます。
少々独特の文法?にも慣れましたし、今回のナリス様がイシュトヴァーンを思い出す回想シーン(P138)なんかは、実際に映像を見ているような気にさえなりました。
強いて言うならばあとがきが意味不明なことですかねぇ…
魔界水滸伝の話がけっこう出てきますんで…たーさん、とか。
恒例(笑)のバレンタインのチョコもグイン以外の登場人物込みですから。
みなさん(グインのことを調べていると、「最初のころの方がよかった」というような感想が多いのです)が仰るように、今が一番面白いのかも。 まあ、そんなこんなで色々考えたりしますけど、もう25巻まで読んだのですから完結まで読みたいものですね。…いつ完結するのだろう…
イシュトヴァーンはクムに囚われているアムネリスを助け出し、モンゴールを復興させようと奔走(?)する。
ケイロニア―ユラニア防衛戦ではダルシウスがサイロンに戻ると言い、グインに采配を委ねた。
スカールは草原に戻るもリー・ファがいないことで”本当の草原”を見出せず。
そしてアルゴス国王スタック王に王子が生まれていた。
栗本さんは「割と物事が進んでいる」と書いていましたけど、私としてはあまり実感がわかないですね。
むしろ「これから物事が進むための序章」的な話だったかな、と思います。
次の巻でイシュトとアムネリスが出会いそうですし。
ダルシウスさんは良い人ですねぇ。
「自分はアキレウス大帝の下へ戻り、王の勘気を蒙る役を引き受けるから、グイン、この戦はお前に一任するぞ」というような感じですか。
大帝もグインの出方を窺っていたということは、大体はこうなると予測がついたでしょうに…
ダルシウスさんは体調が悪くて、サイロンに戻るまでに自らの命が絶えてしまうかもしれぬ危険があるのに、
その危険を敢えて侵すくらいグインを好いて(とも少し違う?)いたのでしょうか。
さらに大帝の怒りまで買う(かもしれない)役まで背負っているのですから、かなりグインに惚れ込んでいる…という解釈で良いですかね?
サーガですから、人が死ななくては話にならないのでしょうけど、やっぱり亡くなってしまっても忘れられませんね。特にリー・ファが…
ああ、マリウスとオクタヴィアに会いたいです。
アムネリスは事実上、クムの水上宮に囚われていた。
しかも3兄弟の王子のうち、長兄のタルーに手込めにされそうになる。
イシュトヴァーンはなんとかしてアムネリスを救い出すべく、水上宮に近づくための情報を探り出そうとするが、
偶然末弟のタリク王子と目が合ってしまい、なぜかクム軍に追われる身になってしまった。
辛うじて逃げ切ったものの、イシュトヴァーンはアリが(急に?)憎くなり―
アムネリスとフロリーの仲のよさが尋常じゃありませんね。
まあ、そこは黙視するとして…
やっとここまで来たか、という感じです。
なんとなく「光の公女」が一つの目印になっていたので、少し感動…
上のあらすじの後、一応アムネリスとイシュトが初対面しますが、あんまりいい出だしとは言えないみたいですねぇ。
イシュトが生まれた時の予言からしてもっと電撃的にどちらかが恋に落ちるとか、 ヤヌス神のお告げを聞く(ビビッっとくるという意味です)とか、そういった運命の出会いになるかと予想していましたので。
今回のコンセプトは「クムのご案内」と「イシュトとアムネ、出会い編」といった感じで、急展開はなかった…と思います。はい。
これを急展開というのかどうかは読む人次第でしょうけどね。
あと、めずらしくあとがきが重めでした。
いつか(中略)今はまだどこにも存在しておらぬ少女(少年)がナリスやグインやイシュトの運命に泣いたり笑ったり夢中になったりすると思うとき、私は―
とありまして。
このあとがきを書いた1987年にはまだどこにも存在していなかった少女が読んでいますよ、という証拠までに書いておくことにします(笑)
ユラニアとの決着をつけるべく、ゴーラ王サウル皇帝の元へ進軍したグイン軍。
そしてユラニアと上手いこと話をつけて、クムの在ユラニア使者の立会いの元、ユラニア大公オル・カンと会談することになった。
しかし、グインの真の目的は―
ものすっごく時間が掛かりました。グラチウスさんのせいです。
あらすじの最初の数行が意味不明になっていますが、見逃してください。
#はじめのほうはファン・ダルという少年の目線からグインたちが書かれていました。
サウル帝は皇帝とは名ばかりの可哀想になるくらい寂しげな人物でした。
グインを読んでいると王族はいいことよりもむしろ、悪いことの方が多そうだと思えてきます。
男性なら適度な臣下、女性ならそこそこ地位の高いお嬢様か女官くらいがベストポジションですかね。
かといってフロリーのように「おつきの女官」も大変そうですけどねぇ。
ええと、”グラチウス篇”といった感じで、時間が掛かったのです。
どうも「七人の魔道師」系統の話は進みませんね……
たとえ描写であっても斜め読みできない性格ですので(苦笑)
マリウス・オクタヴィア篇が楽しすぎたせいもありますか。
私としてはアムネリス、マリウス、スカールさん等の人物にお目にかかりたいのですが、アムネリスはともかくとして後者二人は暫く無理ですね、きっと。
だって、グインだと安定感がありすぎてドキドキしないし…
まあ、私は軍師ではないですから、先が読めるわけでもなく、やっぱりどう転ぶかは予測もつきませんけれど。
でも最悪の状況にはならないだろう、なっても上手く切り抜けるだろうという安心感がついて回りますからね。
ということで、次巻も時間が必要そうな予感です。
アムネリスはイシュトヴァーンの手によってアムネリア宮を脱出する。
グインはユラニア宮廷アルセイスでオル・カン大公や「ユラニアの三醜女」こと公女エイミア、ネリイ、ルビニア、青髭オー・ラン将軍らと対談。
次女ネリイのおかげで「ユラニアはゴーラ王、ケイロニアに敵意なし。よって今回サルデスに現れた軍隊など知らない」ということになる。
グインはその言であっさり引き下がるが、それには「わけ」があった。
そして、その晩「わけ」ことグラチウス登場!
約1ヶ月かかりました。どうにも読む気が起きずに一度図書館に返しました。
が、急に「グインが読みたい!」という気分になり、一気に読了したのでした。
いやはや、読む時期ってのは大切ですね。
そんなわけでにせグインになったグラチウスは”物見遊山”と称し、様々な人の夜を見て回ります。
そして、セム族の長、ロトーの最期を見届けたりします。
次の族長はシバがなるようです。賢明な選択ですね。
それで”物見遊山”の大部分を費やしたのですが、個人的には普通に各人の所を回ってもらったほうが嬉しかったです。判りやすいですし。
三醜女さんはただ単に美しくないためにお嫁に行けないのかと思っていたら、三人とも”訳アリ”らしい雰囲気が…
P73の絵の、末のルビニアさんなんか、すごいです。
全体像がドラクエ8のラスボス「暗黒神ラプソーン(第一形態)」に似ています。
著作権侵害の幇助は良心が痛むので(?)興味のある方は各自調べてください。ハイ。
でもルビニアさん、体型ゆえに早くに逝去しそうですよね。
食べ物があれば文句はなさそうだし、それを逆手にとってユラニアと縁を結ぼうと企む国はないのでしょうか?
子供も無理そうなんで、妾腹の子を時期の王位につけるなり、ルビニアさんがいなくなってから(2,30年くらいかかりそうですが)
新たに王女を迎えるなりできそうなものですが…。
ま、私の浅はかな考えなので、なにか他にネックがあるのかも知れません。
例えば年頃の王子がいないとか。
でも中原のほかにも国はあるだろうし、ユラニアとしても外聞があるし、三人の中のせめて誰か一人でもお嫁にいって欲しいと思っている気がします。
となるとネリイさんは国に必要そうなので、エイミアさんかルビニアさんのどちらかということになり、ユラニア側にしてもいい話だと思いますが…
…なんで熱く語っているんだろう(笑)
・・・えー、グラチウスさんとはまだ決着つきませんか?
ユラニアでの出来事は全て、《闇の司祭》グラチウスがグインを陥れるために緻密に仕組んだことだった。
グラチウスはグインを一人、宇宙空間のような場所に放り込むが、苦しむグインに手を差し伸べたのは”ランドック”だった。
彼女(?)は世界の言葉ではない言語で喋ったゆえに、グラチウスはそれについて謎解きしようと、しばらくグインに手出しをするのを控えることに。
アキレウスに剣を捧げることが故国に反旗を翻す結果にはならないと分かったグイン。
ユラニア大公の次女、ネリイとその師匠《青髭》オー・ラン将軍と剣技を競った後、ケイロニアに凱旋するが―
なかなかボリューム…進展のある巻でした。
グラチウスさんはちょっとこじつけ気味のような気がしましたが。
前の巻に比べて随分と丸くなっているというか、そんなに解析に時間がかかるものですか、と問いたくなってしまいます。
でも、ネリイさんとオー・ラン将軍との戦いは見てみたいですね。私がたとえユラニアの人でもグインに賭けたことでしょう。
横幅の問題ではありませんからね。
アキレウス大帝は…大帝だからか、何を考えているのやらさっぱりです。
怒っているのか、そうでないのか。
そうそう、ダルシウス将軍が亡くなったらしいのです。
気に入っていた方なので、寂しいですねぇ。
それを考えると同じように、アキレウス大帝の逝去後、グインがらくらくと後を継ぎそうな予感がします。予想、と言ったほうがよろしいですか。
これで30巻読了ですね。外伝が進んでませんが…いずれ。
もうマリウスに会いたくて会いたくて。
まあ、マリウスは無理でも、次の巻ではイシュトが主体みたいなので楽しみです。
別にグインが嫌いなわけではありませんが、おかずなしでただひたすらご飯を咀嚼している気分になってくるんですよ…
アムネリスはクムのアムネリア宮を脱出した後、イシュトヴァーンと三千人(?)の盗賊らとトーラス近くの、
それでいてクムの目を逃れられるルシニア砦にたどり着く。
イシュトヴァーンはアムネリスが「光の公女」と気づき、砦には謎の軍隊3万が。
怪しんでいると向こうは「モンゴールのマルス伯の遺児、マリウス」と名乗った。
3万+盗賊という大群になった以上、あまり砦に留まるメリットもないので「アムネリス起つ」のふれを出しつつトーラスへ向けて進軍。
辺境から、タリア伯爵領から、カダインから生き残りの将軍が起つのを期待し、農民がモンゴールのために戦うことを期待し、そしてクム駐在のメンティウス将軍が寝返るのを期待して。
トーラスはクム軍を守り籠城の気配。南からはクムの第一王子タルーが迫る!
うんうん。面白かったです。
今までおかゆだけをただひたすら食べていて、急に塩こんぶを足したような(笑)
イシュトは前に老マルス伯といざこざ(露骨に言うと前者が後者を燃やした)がありましたからね。
かなりトラウマになっている模様です。マリウスは爵位を継いで既に「マルス」と名乗っているのですが、
イシュトは「マリウス」という名すら嫌いですからねぇ。相当いやでしょうね。
その小マルスが来てからイシュトは「自分はヴァラキアの元貴族でオリー・トレヴァーンに追われて逃げてきた」
などと公言したためにアリがなにやら思いついたみたいで、どうやらそれが悪いことに繋がりそうでハラハラしています。
話の半分は本当のことだけに……
この頃フロリーの発言権が増えてきましたね。アムネリスの性格の変化に伴って、本心を出すようになってきた感じです。
イシュトが彼女にさり気なくウインクしてみせたりする場面を想像してしまいます^^
フロリー、可愛いですね。
タリア伯爵ギイ・ドルフュスとその妹、アレン・ドルフュスの元にモンゴールのアムネリスから使いが届く。
その要求に応じ、元モンゴール将軍サイデンは陸路を、アレンは海路(ロス港封鎖)から攻めることに。
イシュトヴァーンは芳しくない戦況に頭を悩ませる。
そこに援軍・アリオン軍が来るも勝敗は五分五分で、膠着状態に…しかし、クム軍に屈していた在トーラスのメンティウス将軍が起つ!
一方、パロではレムスとナリスの間がどんどん広がっていくのだった。
早目のペースで読了。1990年代に突入しました。
イシュトが悩んでいますね。
「俺は王になるまでは絶対に死なない。だが、王になったら?」と。
アリはイシュトから盗賊たちを引き離そうとしている(?)し、なんだかとんでもないことを考えていそうです。イシュトにぞっこんなのに…?
それでですね、メンティウスさんは売国奴ではなかったと言うことですよ!
よくやってくれました。パロ目線だとあんなに憎かったモンゴール軍がいとおしいです。
クムは…たとえクム目線だったにしても、好きにはなれそうにありません。
まだユラニアの方がいい気がします。
初登場(でしたよね?)のアレン・ドルフュスさんはいい感じの人でした。
さっぱりしていて嘘が嫌いな”海の女”で。アムネリスのいい姉妹ですね。
「トーラスのオロ」の弟たちも頑張っていました。怪我などで戦役に借り出されないのを利用して、ゲリラ的行動を取ったりして。
イシュトがこれからどんな道をたどるのか、アリが何を考えているのか、ナリス様とレムスが、リンダが、
イシュトがどういった関係になるのか気になりますね。ワクワクします。
それこそ「ヤヌスの御心のままに」ですか?
そしてこの戦いは後に「ヤヌスの戦い」と呼ばれるそうです
「ヤヌスの戦い」に見事勝利したモンゴール軍。アムネリスはイシュトヴァーンを左府将軍、白騎士団団長、オーダイン伯爵に任命する。
しかし、アリには心配が。
アリオンがタルー公子を捕まえる手柄を立ててしまったがためにイシュトヴァーンは戦の機会を失い、
さらに「一回の戦いでその褒章は与えすぎでは?」という周りの反感を買うことが心配だったのだ。
イシュトヴァーン自身も人に剣を捧げる宮廷の作法にストレスが溜まって来た頃、クム兵五千がトーラスに上ってきた。
ここぞとばかりにオーダインを戦地にと赴いて行く。アリはトーラスに残るが……
アリさんは何を考えているのですか???
トーラスのオロの弟、ダンの友達であるカロンが自分探しの旅に出て、トーラスを下っていきました。
そこで道に迷ったカロンはとんでもないものを見てしまいます。
アリの差し金ですか???
そうだとしても、そうでなかったとしても、近いうちにアリとイシュトが衝突しそうな予感がします。
アレン・ドルフュスさんも…まずいところを聞いてしまったというか。
彼女も頭がいいものですね。好きです。
う〜む。難しいです。上手く表現できないですし。段々と、ヤヌスが動いている…アムネリスもまた…騙されてません?
ナリスがリンダに「イシュトヴァーンはアムネリスと結婚する」と告げ、泣いてナリスに取り縋ったのをきっかけに、パロの聖騎士、アウレリアスはナリスに決闘を挑む。
しかしナリスはそれを断り、逆に自分から「とある夫人を侮辱した」という名目で決闘を申し込むが―
グインらしからぬタイトルですね(笑)
ううっ。ネタバレの問題上ここまでしか書けません!
書きたいです。言いたいです。
これこれこういうことで、こういう結果になったと。
でも読んでいただいたほうが面白いと思います。なので書きません。
リンダを取り合っての愛の嵐ですよ。まさしく。
残りは箇条書きで。
○リンダが予言をしました。久々ですね。
○レムス王の方は…仕事が板についてきたというところでしょうか。
○スニが可愛いです。
○もう少し決闘らしい絵が見たかったかな…
○ナリス様はよくわからんです。
○↑でも、フェリシア夫人とリギアさんにはある程度分かるらしい。
ナリス様は…子供っぽいところあり、陰険であり、明るく振舞う謎の人という印象がずっと消えません。
今回「自分はSだ」的発言をしていましたが、傷付いて元気になる辺り、真逆でないですか??
侍女に優しい素振りを見せながら、心の内では馬鹿にしているのではと思ってしまいます。
だから彼の侍女にはなりたくないなぁ(苦笑)。
怒りっぽいアムネリスやイシュトヴァーンよりは随分と良さそうですけれどね。
イシュトヴァーンはアリに「デンやファロをオーダインに送ってくれ」と頼んだにもかかわらず、音沙汰が無いのでイライラしていた。
嵐の中叫んでいたらクム軍が攻めてくるのを発見。
一気に気分が乗り、あっさり勝利。
トーラスに凱旋するが嫌気がさして来、またも嵐の中さまよっていると女の影を見つける。それは―
パトリシア・コーンウェルではありません(笑)
アムネリスにイライラが募ってきました。
なんでそんなに察しが悪いのでしょう。ナリス様で懲りたのではなかったのでせうか。
イシュトにメロメロなのは分かりますけどね。
アリオン殿もサイデン殿も単純だし、アリは掌握がさぞかし楽だったと思うようになってきました。
一番の被害者はフロリーですね…イシュトにも振り回されてます。
アムネリスは…フロリーに気づいてあげられないのですか。
ああ、トーラスのオロの弟ダンの友達(この言い方も面倒くさくなってきた)カロンはゴダロとっとぁんの元に戻ったようです。
辛うじて生きていた盗賊の彼を連れて。
イシュトが自信喪失、○○○ーを巻き込む、の巻でした。
フロリーとモンゴールを脱出しようとした矢先、イシュトヴァーンと仲の良いヴァラキアのカメロン提督がやってきた。
そのせいでフロリーとの待ち合わせの時間に間に合わず、アムネリスも取り乱すが、何とか落ち着く。
しかしイシュトヴァーンは嫌な気分に苛まれ、小姓に「デンやファロを呼んで来い」と言うが…
既に彼らの行方は分からない状況だった。
今まで自分の気持ちを何とか静めてきたが、とうとうサイデン主催の舞踏会に泥酔状態で現れ、皆の度肝を抜かせてしまう。
会がお開きになった後、イシュトヴァーンはカメロンを呼び出す。
その途中アリに呼び止められたカメロンは、アリの言葉を聞き―
やっと私が生まれた時点まで来ました。印刷日が誕生日の翌日なんです。
この巻の表紙が好きです。カメロン提督の表情とか。
最後まで読んで、やっとタイトル「剣の誓い」の意味が分かりました。
ここまでイシュトヴァーンを愛していたとは…いやはや。
フロリーはどこに消えてしまったのでしょう?
アムネリスは…酷いです。公女として育つとあんな風にってしまうのですか?
確かに彼女はミロク教徒みたいですけれどね。
ア、アリが……
私は武官でも文官でもましてや軍師でもないので今ひとつ掴みきれていませんので、
タルー公子と何を、どんな利害が一致して、具体的にどこをどうしたとかがよく理解できていません。
イシュトへの歪んだ?曲がった?愛らしきものがどんどん増していくようで。
エスカレートしてますな。好きなんだか嫌い何だか、ぐらいに。
カメロンさんが外交が得意だとは思いませなんだ。
無骨で比較的単純かと思い込んでいましたのでね〜。
考えてみればそれではロータス公の右腕なんか務まりませんものね。
しかしだからこそ、それを抜けるなんて許されるのでしょうか?
クリスタル公アルド・ナリスとその妻になるリンダ。挙式までの約1ヶ月を夢のように過ごしていた。
リンダはアムブラの学生に会ったり、ナリスはヴァラキアから来たという学生ヨナと初対面したり。
レムスの元には将来の花嫁、アグラーヤのアルミナが半年間の体験生活をしにやって来た。
トーラスのイシュトヴァーンとアムネリスはそれぞれ複雑な気分で過ごすが、時は過ぎ、二人はめでたくサリアの契りを交わしたのだった―
すいません。ネタバレどころか最後の最後まで書いてしまいました^^;
とうとう夫婦になりましたね〜、二人。 イシュトが思ったように、初めからこうなると決まっていた気がします。 自称文官のサイデンが言っていたように、クムにも言い訳がつくし、よその国から相手を探さなくてすむし、 ナリス様は王座に近づくし(良いこと?)。お金が掛からないというのはどうなんでしょう?
ナリス様と、あの、「ヴァラキアの少年」でおなじみのヨナが会いましたね。
未だにミロク教なんですね。「この世界の人間は水溜りの魚と同じ」説も興味深かったです。
ナリス様の食いつきっぷりが凄いですし。
しかしリンダはよからぬものを見てしまったようで…どういう意味なんでしょう。
レムスのところにアルミナが来ましたね。
彼女は相当明るい…というか、愛らしくて家庭的で率直で少々単純(?)な性格みたいです。
レムスには良さそうな。これでもう少し元気になりますように。
この婚礼のことはマリウスの耳にも届いているのでしょうね。
次の巻あたりでグインとナリス様の対談が見られるといいなぁ。
イシュトもアムネリスも…ナリス&リンダに比べて幸せではない分、二人の婚礼の日付を知ってから執り行われるまでの日々はさぞかし堪えたことでしょう。
え〜っと…あとは…スニ可愛いです(笑)
侍女ってそれぞれの宮に専属で勤めるものなんですか。
てっきりリンダにはリンダの、ナリス様にはナリス様にお付の侍女がいるものだと…
アルミナ姫がいくら可愛くてよく出来た姫でも、リンダの後だとやっぱり比べてしまう気がするのですが。
私としては「女官=それぞれの宮に専属でつく。よってそこの主人が変わっても同じ場所で働き続ける。
侍女=それぞれの人につく。よって主人の住処が変わったらそこについていく」というイメージがあります。
…どうでもいいですね。もしかしたら私が読み違えていただけかもです。
無事結婚式を終えた翌日、リンダとナリスはナリスの生母であるラーナに挨拶をしたり、
マルガでルナン伯に会ったりと、更に忙しさを増していた。
その合間を縫ってナリスはリンダをアムブラに連れて行き、学生たちやリギアとすっかり仲良くなる。
国王レムスはアルミナが来てからというもの随分と機嫌が良くなり、朗らかになったので臣下はホッと一息をつく。
しかし、楽しみにしていたグインは、ケイロニア皇女シルヴィアが誘拐されたとして、来パロは果たせなかった。
一方、マリウスとその妻オクタヴィアは無事にトーラスに着き、オリーやゴダロの好意で《煙とパイプ亭》で子供を産むことにした。
幸せの真っ只中だったマリウスに、オリー夫妻の息子ダンがイシュトヴァーンについての話を持ちかける…
前半…2/3くらいはクリスタル公夫妻の新婚旅行…ですね。
アムブラの学生の一人、ヌヌスがナリスを崇拝しすぎるあまり、ナリス様は密かに彼を嫌っている節があるようです。
それにしてもグインとナリスの対談が見られなかったのは非常に残念です。 薄々叶わない気もしていましたが…いつか対面できるのでしょうか…
リンダとリギアさんが気が合うのはよろしいですね〜。
普段リギアさんを対ナリス様か対スカールさん等でしか見たことが無かったのでリンダという生粋の王女様と並ぶと(どちらかというとリンダ目線で見ると)フェリシア夫人並に異色なのだと気づかされますね。
これまではずけずけ物を言うとかそういう印象はそれ程は感じなかったので。
で!やっとマリウスですよ。
あらすじからして39巻まで会えないかと思っていたのに…
自分がここまでマリウス編を読みたいと思っていたとは…幸せそうでなによりですね。
幸せのピークを越して不幸せにならないことを祈ります。
ダンとカロンに打ち明けられた秘密をどう受け止めるのでしょうか。
そしてスニが可愛いです。
最後に本作からスニのお言葉を一つ引用させていただきます。
アーイ、姫様、アイヤー、奥方様。もう姫様呼んじゃいけないだった、スニ。忘れた。ごめんしなさい。奥方様
ダンに呼び出されたマリウスは、カロンがデンを連れてきたいきさつ
――アリがよこしたと思われる集団に赤い街道の盗賊らがいきなり皆殺しにされ、唯一虫の息で生き残っていたデンをカロンが助けたこと――を聞かされる。
そこでマリウスは、それをグインに相談しにサイロンへ赴くことにしたが、イシュトヴァーン軍が急遽ガイルンへと出兵する所に居合わせ、顔を見られてしまう。
マリウス……自分から巻き込まれないでくださいよ〜。
タヴィアさんがかわいそうですよ。
アリはイシュトにデンの顔を見られてはまずかったし、イシュトはデンの近くにマリウスがいたことに気づいてしまうし。
アリの惨たらしいことといったら…
あの、マリウスが宿屋で聞いた「トーラスの湖でバラバラ死体発見」って、彼のことでしょうか。
話の筋からしてそんな感じで…ヤーンもヤヌスも、何考えてるんですか?
イシュトはどんどん神格化…タヴィアさん曰く「魂をドールに売りわたした」人然としてきているようです。
あたかもナリス様のように。
もう引き返せないのですか。ああ、カメロン、助けてあげて…
マリウス派の私としてはイシュトは「ものすっごく好き!!」とは言えないものの(少年時代は今よりは好き)、
アリストートスという名の悪魔に取り付かれてしまった今は痛々しいです。
あと、サウル皇帝が崩御遊ばされたそうです。
ドールじゃない方の黄泉の国(???ドールの黄泉の国は聞いたことがあったので…完全に私の造語です。
ドールの反対…ヤヌス?ヤヌスの黄泉ですか?グインの世界では亡くなった人はどこへ行くことになっているのでしょう?私が言いたかったのはつまり”天国”です)で自由になっていることをお祈りいたしますです。
ダリウス大公(皇弟?定義が今一分からないです)も何を悪あがきしているのやら。焦ってますよね…?
サイロンでは、夏に行われる観兵式が間近に迫っていた。 グインも比較的おだやかな生活を送っていたが、そこに現れたのはユラニアから来たというダンス教師エウリュピデス。 男性とは思えないほど美しく、はっとするような容姿を持った彼は、あっという間に宮廷になじみ、ここしばらくはグイン一筋だった皇女シルヴィアのお気に入りになるが―
グイン編ですがサクサクと進みました。
しかしですねぇ。グインはいつの間に、あの、シルヴィア皇女を好きになったのですか?
リンダでも「好き」という存在にはなりえなかったというのに…
シルヴィアもこの頃は前よりは(マリウスにまとわり付いていた頃に比べれば)いくらか可愛らしくはなったと思いますけれど…
いままで全ての人において平等に接すると思っていたグインなのに、シルヴィアが関わると急にそうではなくなってしまうようです。
例えばP59。グインの発言「それはひどい」は、シルヴィアが侍女達のことを無闇に悪く言って「打ち首にしてやりたい」と言ったのをたしなめ、シルヴィアに対して怒ったのかと思ったのです。奴婢は奴婢なんですか。
最初に読んだとき、あまりに平和で、もしかしたら誘拐事件は終わったのかと思ったら…そんなわけないですよね。
そんな重大な事件が勝手に解決している訳が無いですよね。
時期的にはパロの婚礼前で、グインは観兵式が終わり次第パロへ出発する予定だったようです。そこへ、この騒ぎですよ。
エウリュピデスは名前もやっていることもすごいです。
尚武の国というのはいわゆる”下々の者”を気軽に受け入れる傾向にあるみたいですね。
トーラスの暗殺事件も元凶はそこにあったわけですし。
グインとハゾスのやりとりなどは面白かったです。
でも、うかうかしすぎていたのでは?グインらしくないですね。
グインでも好きな人が出来ると多少は熱に浮かされたようになるのかしらん?