栗本さんの本は、今のところグイン・サーガシリーズ専門で読んでいます。
三千年の歴史を持つパロの国。平和な暮らしが一転、モンゴール軍の奇襲により
国王・女王など、主要な人物が大勢討ち取られてしまう。
唯一生き残った王子・王女であるリンダとレムスはパロ王家のものだけが使用できるという物質転送装置を用い、
友邦国へと逃がされるはずだった。
しかし王家の血筋でないものが操作したせいか座標に狂いが生じてしまい、
二人はモンゴールの辺境、ルードの森へと転送されてしまった。
その同じルードの森に豹頭の人物。彼は自分の名「グイン」と「ランドック」という言葉しか覚えていなかったが、
彼のおかげで窮地を脱することに成功。
だが、程なくしてモンゴール軍の捕虜となってしまう―
あらすじは後から作ったため、主観的…というか、ネタバレっぽいかも。
長さに惹かれてなんとなく手を付けてみました。
最初の半分は世界観を定めるための文章という色が濃いです。矛盾しそうなくらい(笑)
その半分を過ぎた頃に行動する文が多くなり、面白くなってきました。
私が読んだ改訂版は約20年前に発行されたもので、文が(文字・送り仮名)古い所がありますが、まあこんなものでしょう。
1巻目なのでまだなんとも言えません。
モンゴール軍に捕らえられ、やむなくケス河に身を投じたグイン、リンダ、レムス、スニ(同じく捕らえられていたセム族の娘)。
グインらの捕らえられていた牢の隣にいたヴァラキアの傭兵イシュトヴァーンと共に
人類未踏の地、ノスフェラスへと逃げ込む。
正直言って…微妙…です。
人がよく死ぬし。いくつか矛盾していません?
読むのを止めようかとさえ思いましたが、まあ、そこは序盤ということで。
今まで追われていた立場のグイン一行。
セム族たちと力を合わせてモンゴールに立ち向かう。
題名の通り、ノスフェラスが舞台です。後2巻、ノスフェラス篇が続いて、やっと本当の幕開けのようです。先は長い。
大分このシリーズの書き方に慣れてきたので、面白いと感じられるようになりました。
個人的にはスニとレムスがお気に入りなので、今回はあんまり出ていなくて残念ですが…
シバの勇敢さに惚れ、アムネリスとイシュトヴァーンが好きになれないと思った巻でした。
特にアムネリス。彼女に率いられるモンゴール兵たちが可哀想なくらい。
最初、グイン&イシュトヴァーン&シバ(セム族の勇士)隊がそうまでしてイドをわたる必要があったのかと疑問に思いましたけど、その後はまあまあ、面白かったです。
それにしてもグイン・サーガシリーズは読むのに時間がかかるなぁ・・・
グインはモンゴール軍に対抗すべく、幻の巨人族であるラゴンの民にに助けを求めに行こうとするが、
セム族・グロのイラチェリはグインが逃げるつもりではないかと疑いをかける。そのため万が一帰ってこなかった場合のためにパロの双子を人質とする―
なんとも「走れメロス」的なお話です。
頑張って読んだのですが、やっぱり一冊3〜4日はかかるようです。
感想は、「とにかくマルス伯爵がかわいそう!」ですね。
イシュトヴァーンを息子に重ね合わせてかわいがっていたのに…
イシュトヴァーンもなんだか可哀想です。裏切らなければいけないなんて。
モンゴール軍の人(特に兵役の人)たちが一番アムネリスらの被害をこうむっているような。
でも最終的にはセム族の方が勝っていたんじゃないでしょうか。 本当にグインは巨人に会いにいく必要があったのか…? でも、いろんな疑問も「グインだから、神意だから」と思うと割り切れる気がします。
普通シリーズもので4冊目といったら、全体の2分の1か、 多くても4分の1ぐらいに当たるのに、まだウン十分の1です…道のりは長い!
ところで表紙の人物はマルス伯爵なんでしょうか。いまいち確信が持てないんですが。
グインはラゴン族と戦い、「アクラのみしるし」を勇者ドードーに見せ、ラゴンの神アクラとして認められ、セム族を助ける。
今回は会話が多かったので読みやすかったです。
疑問に思ったり、「できすぎでは?」と思うことがあっても、ちゃんと理由がついてくるからすごいですね(注:これは初読時の感想です。後から思うとそうでもありません・汗)。
例えば、「ラゴンの神たる「アクラ」であるグインに対して勇者ドードーがタメ口気味なのも、アクラとはすなわち「みしるし」を拾った人にしかすぎず、何も知らないのは当たり前で、
ラゴン族にとって利になることがないとわかっていてもついていくのはそれすなわちラゴンの定め」という具合に。
イシュトヴァーンもいいところを発揮したし、スニも無事だったし、レムスもほんの少しではあるけれど、 その才能(物事を客観的に判断する)を現しつつあって、文句なしに星★★★★★(五つ)あげちゃいます。
私のハンドルネームのイリスは「虹」の意味なんですが、グインの世界のイリスは「月」ですね。
モンゴール軍はパロを手中におさめるため、アムネリス公女とクリスタル公、アルド・ナリスを結婚させようとする。
グイン一行はノスフェラスを離れ、パロの友邦アルゴスに行くことにする。
アルゴスにいたベック公はパロへ向かい、クリスタル公、アルド・ナリスもクリスタル・パレスへ。そこでナリスはモンゴール軍の捕虜となってしまう。
今回から陰謀篇ということで、新しい登場人物がたくさんいました。
1ヶ月以上間が空いたので、栗本さん独特の文章に慣れるまで時間がかかってしまいました^^;
でも、辺境篇ほど読みにくくはなかったと思います(失礼!)。今度からはできるだけ間をあけないようにしたいです。
ちなみに家に届いたのは2000年発行でなんと第30刷でした!売れてるんですね…
ベック公、スカール、ナリスなどは初登場。
馴れ初めのためでしょうか?話自体はそれほど進んでいないような気がします。
登場人物の血縁関係が理解しきれなかったのですが、読んでいくうちにわかるようになるのでしょうか?
パロの王様の子供がリンダとレムスで、聖王の兄弟の息子がナリスということですかね…?
で、ベック公は?王位継承順位が5位なのはなぜでしょう?4位の人は?では、スカールは…?と、悩みつつ読み進めました。
先を読むに従って理解できるようになることを願います。
あと、「グインがノスフェラスから去るのを止めようとしてドードーと戦う」のはいいのですが、グインがドードーを持ち上げたらグインの勝ちですか?ちょっと当てつけ気味に感じました。
タイトルのスカールが全然出てきませんでした…
モンゴールの公女アムネリスとクリスタル公アルド・ナリスが政略結婚させられることになる。
アムネリスは嫌がっていたが、ナリスを一目見たとたん、惚れてしまう。
グイン一行はアルゴスを目指すが、港町ロスが閉鎖させられそうになるので焦って出港、雷が落ちてきて―
前作より今回の方が「黒太子スカール」が出てきたような気がします。
あと、前回意味不明だったパロの家系が大分掴めてきました。自分で家系図まで書きましたよ^^;おかげで王位継承順位も(多分)バッチリです。
4位の人はマリウスだったのですね。私は吟遊詩人っぽいキャラクター、好きですよ。
「アルゴスの黒太子」の感想で「グインがドードーに勝ったのが不自然」と書きましたが、 あれはグイン自身にとっても不思議で、アクラが見方してくれたとしか思えない、とフォローされていました。
少し話がそれて…小野不由美さんの「十二国記」はどこをどう読んでもつじつまが合うのが特徴でしたが、
栗本さんはそうはいかないようで、つじつま合わせに苦労しているとか。
言われてみればリンダとレムスがものすごく似ているのに異性なのはおかしいのかも知れません。
まあでも、細かいことは気にしないことにしました。
ちょうどこの時期栗本さんにスキャンダルがあったみたいですが、それも中島梓さんのこと、と割り切ってます。グインとそれとは関係ないですし。
さて、今回レムスが急に大人びてきました。カル=モルに何か言われたのでしょうか?でも、やっぱりレムスが一番好きです。
隠れてイシュトヴァーンに忠告する場面とか、思わずぞくぞくしました^^イシュトヴァーンもなかなかかっこよかったし、
ぶっきらぼうでも真珠たちやグイン(スニも?)のことを気に入っているんだな〜と感じました。
う〜ん、面白くなってきました。続きが気になります。
イシュトヴァーンが探している光の公女がアムネリスなんでしょうか…?
グインはアルゴスへ向かう途中の船から海へ落ちてしまい、その船に落雷が。 そしてイシュトヴァーン、リンダ、レムス、スニは謎の島にたどり着き海賊たちと戦う。 パロのアムネリスはアルド・ナリスにメロメロ。 ベック公とアルゴスの黒太子スカールはパロを目指して進撃開始。
表紙のナリスがとにかくかっこいい。竪琴(?)を持っているのでマリウスかと思ってしまいましたが、内容からして多分ナリスでしょう。
これではアムネリスがメロメロになってしまうのも頷けます。
8巻になってから急に絵が明るい感じというか、鮮明になったような…。
特に巻頭の見開きカラーの挿絵。イシュトヴァーンの真後ろにいる大きい赤子みたいな人が気持ち悪いです。
そしてスニとリンダがかわいい。
途中のスニの挿絵(海賊の矢があたりそうになる場面)も好きです。
セム族の顔を初めてはっきり見た気がするので。
↑のは絵に対しての感想です。
あとがきに『グイン6巻の「アルゴスの黒太子」はなぜスカールがあまり出てこないのか、という質問がありましたが、そんなことを気にしていてはヤヌスの神に笑われますよ、と笑ってごまかしてしまう』
と書いてありました。私もまさしくそう思っていた一人なので、なんだかリアルタイムで読んでいるような気分に陥りました^^
イシュトヴァーンはゴーラ王になるはずではなかったですか?リンダと愛し合っていいのでしょうか??
それと、同じくあとがきに「グインの世界は36年周期」とありました。
それはまあいいのですが、外伝1の「七人の魔道師」の巻頭に『黒竜戦役より三つ目の猫の年、七つの丘なすサイロンの〜』
で、黒竜戦役がパロ奪取の戦争だとして、三つ目というのは3年後のことでしょうか?それとも36×3年の108年?
…やっぱり3年ですか?でもレムスくんとか即位するという話を聞いたような気が。3年でそこまで変わるか、私の考えがおかしいのか…
細かいことを気にしていてはヤヌスの神に笑われてしまいますね(後日、間違いだったことが判明)。
レムスが急に大人びてきて怖いくらいです。
その代わり(?)スニがもっと好きになりました。かわいいです。
父親のヴラド大公にも姉のアムネリスにも嫌われ、悲しくなっていたミアイル。
お守り役をつとめていたユナスが吟遊詩人のマリウスを連れてきた(店でスカウトした)。
マリウスは引っ込み思案な性格のミアイルを自分の幼少時代と重ね、非常に可愛がっていたが、彼の異母兄弟の兄であるアルド・ナリスが魔道師を介してミアイル王子を殺せと言ってきた。
敵国の王子なのでいずれは引き離されるかもしれないと分かっていてもそれが出来ず―
いっぽう(グイン風に)、グイン一行は謎の島で謎の生物を見る…
モンゴール側からのスタートなのでちょっと読むの面倒くさいな〜なんて
思っていたら、ミアイル王子が出現!以外でした。
表紙の人物は誰かと思ったら、カーテン(?)の模様で分かりました。フランス人形みたいですね。
感想がバラバラなので箇条書きにしてみます。
○あぁ、なんとかわいそうなミアイル王子!
ネタバレここから→ ←ここまで
○グイン1巻「豹頭の戦士」に出てきた『トーラスのオロ』の両親が経営する店が出てきます。その名も≪煙とパイプ≫亭。マリウスがユナスにスカウトされたのがここなんですね。
○レムスが急激に大人びてきました。かっこいい!もうすぐ15歳だそうです。ノスフェラスでカル=モルが言った言葉が目覚めのきっかけになったみたい…
○絵を描いている加藤 直之さんはスニが好きなんだそうです(あとがきより)。嬉しい♪そういえばセム族の寿命ってどれくらいなんだろう…
○だんだんと、特にこの本から文章が読みやすくなっている気が。見たものの描写・説明の場面が少ないからでしょうか?
現時点で私の好きなキャラは、1位・ミアイル王子 2位・レムス 3位・マリウス 4位・スニ 5位・? です。グインは・・・・・・ごめんなさい!
とうとう、アルド・ナリスとアムネリスの結婚式。
しかし、サリアの一夜が明け、あとほんの一刻で正式に結婚したことになるという瞬間、ヴァレリウスの差し金で動いていたアストリアスが―
あらすじの続きは、以下の通りです。ネタバレになるので反転してください。ここから→
←ここまでやっと、10巻目です。本伝だけで約11分の1。まだまだ道のりは遠いですね。
今回はずっとパロの結婚についてで、グインたちは出てきませんでした。
前巻「紅蓮の島」と時間的にはかぶっています。
ナリス様、すごいです。何を考えているのかよくわからないし…
でも、マリウスとレムスのことを悪く言っていたりして(マリウスは「所詮は庶子」、レムスは「恐るるに足らず」)、やっぱりあまり好きになれません^^;
あんなに嫌いだったアムネリスが可愛そうになってきたくらいです。
でも、表紙の絵、少し変じゃないですかね?ナリス様は髭の剃りたてみたいに見えるし、アムネリスはヴェールのせいで変な顔に見えるし。いつもほど似ていない気がします。
ここからはあとがきの話。第8巻の「クリスタルの陰謀」の感想に書いた、“「七人の魔道師」は黒竜戦役から108年経っているのか?”ということについて、「あれは私の間違いです」とありました。 細かいことを気にしないと宣言したはずなのに気にしてしまう…。でも、まるで新刊をリアルタイムで読んでいるみたいで楽しいです。しかも、新刊待ちじゃない分、読み放題ですし(笑)
毎回栗本さんが「ナントカの誰々が・・・(例:プレシ・ベリエールのフィリップが・・・)」と例を挙げて登場人物の紹介をしてくださるのですが、一つも理解できません!「注―いらないよね、常識だもん」と。 ・・・どれも知りません。かろうじて、フィリップが木原敏江さんの「アンジェリク」の登場人物だということだけが分かりまして・・・ よく「DOZIさん」が出てきますが、仲が良いのでしょうか?
第1巻からここまでで2年かかったみたいです。それをこのペースで読めるのだから幸せ^^
レムス達のパロへの進軍に伴い、イシュトヴァーンは沿海州に、グインはスニに聞いた『ケイロニアの高僧ダルマキスがアクラについて知っている』という情報を頼りにケイロニア方面に自分探しの旅(=アクラ探し)に出発。
ナリスはカースロンに「寝返らないか?」とほのめかし、スカール・ベック公は仲間にさえ「見失った」と思わせる奇策に出た!
第3部、戦乱篇だそうです。巻頭に地図が載りました。でも、もう少し広範囲の方が嬉しいかも。
今回はグイン達とレムス達の別れ、スカールの奇策や如何に!?という、序章的な内容でした。あまり物事が進んだという感じがありません。
カースロンはかわいそうなくらい単純な性格ですね。自分が拷問した相手にまんまとのせられて、しかもリギアさんの正体を知ってもなお気に入り続けるし…
題名が「草原の風雲児」で、表紙の絵はスカールさん。しかもその絵がグイン6巻の「アルゴスの黒太子」にそっくりです。
絵をみる限りだと、そこそこ年をとっているように見え、話をしている所を読むとそこそこ若いように見え、なんとも謎めいています。
現アルゴス王の弟ということは、やっぱりそこそこ年を取っているのでしょうか・・・?
相変わらずあとがきに出てくる人・キャラが何だか分からないイリスでした。
「ヴァーレン会議」。アグラーヤ王ボルゴ・ヴァレンが沿海州7カ国をヴァーレンに集めて会議を開く。
ライゴールのアンダヌスがくせもので、他の沿海州の長にたきつけて「パロのために挙兵はしない」側につかせようとするが…
イシュトヴァーンは××××の××を××(←あとがき風)し、レムスは色々考えすぎて頭がおかしくなりそうに…そんな時、沿海州とパロから知らせが届く。
いやはや、前半の「みっちり」な部分に苦戦しました^^;初めて表紙を見たとき、アンダヌスが十二国記の「南瓜大夫」に見えました。この人は何を考えているのか全く分かりませんね。
イシュトヴァーンは王になるべく手を尽くしていた(?)ところ、大事な密書を手に入れたようで…何が書いてあるのか、そして何をするのか。気になります。
そしてレムスくん。15歳なのに国を背負っての初陣、しかも軍隊は借り物な上に扱いにくい騎馬の民を含んでいて、
自分で手柄を立てたいとあせっているのに助言してくれる人も居ず、ナリス様には見張りを送りつけられるしスカールとベック公は行方不明だし可哀想です。
王たらんとして見栄を張ってしまうのも仕方ないと思います。
カメロンさんとイシュトは5年前に別れた知り合いだったみたいです。それもかなり仲が良かった様子。
でも、そろそろ砂漠でカル=モルに何を教えてもらったのか知りたいところ。 瘴気の谷のことでしょうか?それとも私が気づいていないだけ?
アムブラで学生をしているランは、ミロク神殿の前で大かがり火を炊いたのはいいものの、予想以上に盛り上がってしまい、困っていた。 そんな時、リギアが「突撃!」と叫んだので一斉蜂起。しかし思うように効果が上がらない。すると、死んだはずのナリスが聖騎士たちを率いて現れた! 一方、カースロンはタイランの首級をあげようとするが・・・
始めの少しはスカール・ベック軍。残りは全部パロの話でした。
とうとうナリス様が姿を現しました!アムネリスが知ったらどう思うことか…
レムスから見るとナリスは厄介な存在ですけど、やっぱり人望があるし策略もあるし、人身掌握が上手なので士気が上がるのでしょうね。
でも・・・リギアさんの言う通り、人を物のように言うのが気になります。
カースロン、最初は憎たらしいの一言に尽きる人物だったのに、カースロン側の視点で見ると可愛そうな性格の田舎者で、
結構感情移入していたために第3話のタイトル「カースロンの最期」を見て、ショックを受けました…
モンゴールの人でさえ無ければそこそこ幸せな人生を歩めたかも知れませんし。タイランを討ちに行く途中の「雲の上を歩いている心地」も分かる気がします。
それにしても前に拷問した相手にまんまと引っかかるのもどうなんでしょう。でもやっぱりナリス様のなら分かっていてもその魅力に屈してしまうのか。
恐るべしナリス様、です。
以下、ネタバレを含む可能性のあるあらすじです。反転してお読みください。
ここから→ ←ここまで
やっぱりアムネリス、怒ってしまいました。片方の自分はナリスを憎んでいるのにもう一方の自分は愛していて、苦悩の末に女としての自分を捨て、復讐を誓う…それも、自分の髪を切り落として。苦悩が目に見えるようです。
でも、もし「光の公女」なのだとすれば、いずれはイシュトヴァーンと出会う運命にあるのですよね…?初対面がどんな感じなのか今から楽しみです
さしものイシュトもナリス様の前でたじたじしていて、面白かったです。イシュトが情報をもたらしたとき、ナリス様がその場で切り捨てなかったのがなんとなく不思議でした。 その場で口をふさいでしまうのが常なのかと思っていたので。
フロリーも、よく「強気のアムネリス」〜「恋をしているアムネリス」〜「茫然自失のアムネリス」〜「立ち直った(フリをした)アムネリス」についていく ものだと感心するばかりです。 今回、好きな人物にランクインしました(笑)
以下、ネタバレを含みます。
ここから→
←ここまで
第三部「戦乱篇」一応完結・・・らしいです。
あらすじの”〜矢先―”の後に、それぞれ別行動だった糸が一つに撚り合わされます。
色々な思惑が絡まっていて、それなりのスピードで出来事が進んでいました。
まだ15巻でこんなに色々なことが起こって、100巻も続くのかといういらない心配(今の時点で109巻も出ていますから…本当にいらない心配)をする私なのでした。
モンゴールもいざ破滅の道を歩むとなると悲しいし・・・
イシュトヴァーンはナリス様と以外にも気が合うのかと思いきややっぱり駄目だった模様。 リンダのことで悩んでいますね。でも、アムネリスが光の公女なら、イシュトはアムネでリンダはナリス様?という余計な想像をしたりして。
ナリス様はイシュトをアル・ディーンと重ねていたのですね。呼び間違えたりしていました。
今の私の中のナリス様に対するイメージは、「孤高の存在というのも大変そうだと思う」が半分、「でもリギアさんが可哀想だという」のが半分です。
本当に、リギアさんは気苦労が多そうですねぇ。
そうそう、毎回ひそかな楽しみでいつも本編より先に読んでしまうあとがき。今回は最後のお楽しみで読みました。 枚数なんと20ページ。こんなにあとがきが長い作家さんは珍しいですよね(というか、私は栗本さんしか知りません)。 途中の「アンダヌスは商工会議長(でしたっけ?)で脱税してそう」という部分がツボにはまって、今また思い出し笑いをしております。
長くなりました。内容の感想というよりは人物の感想みたいになっています。相変わらず文章力が…うぅ。
そして沿海州の場面だけ読むスピードが遅いんです。
トーラス入りしたクム、パロ、アルゴス、騎馬の民、ユラニア軍たち。
トーラスの人々は敵軍(主にクムと騎馬の民)に翻弄された。
クムでは、捕らえられたアムネリスが「クムの三王子」の下の二人(長兄はトーラスにいるので)、
タル・サンとタリクに「自分と手を組まないか?」と持ちかけられる。
スカールはノスフェラスへ。ナリスとレムスはパロへ凱旋。
レムスは無事戴冠式を終え即位するが、リンダが突然叫だし―
やっと「プロローグ」が終わりました〜♪ここまでで一区切り。まだまだ先が長いこと長いこと・・・
表紙の人物はあのレムス君ですか!?
最初「先がつまんだように尖っていてウロコのようなものが付いている」ので、
クムの王子タルーかと思ってしまいました!でも良く見ると確かにレムス。急に大人っぽくなりましたね。
あの絵を見ていると「冠を取るとハゲている図」を想像するのは私だけですか?(笑)
それにしてもあの憂えた目がたまりません。王になって頑張るぞ!と思いつつも心細くて憂えている目が。
でも、「私達のレムス君」が「パロのレムス様」になって心が遠のいてしまっている気がしてなりません。 予知者リンダには図星を突かれていますし。カル=モルは瘴気の谷のことを言ったのでしょうか。謎です・・・ これからのレムスの変わりようによっては、好きでないキャラになってしまうかも。
憎たらしかったアムネリスも、ナリスまがいのことをした為、少し好感度UP。 クムの三王子はもう少し良い人だと思っていたら・・・好きになれませんね〜。 その分、ベック公が好きになりました(笑)「星の船、風の翼」で実直さを出されてから、じわじわと好感度が上がっています。
本文の感想よりも人物についての感想になっていますね(苦笑) 謝るかわりにせっかくなのでランキングを・・・
1位 ミアイル(まだ引きずってます^^;)
2位 マリウス(というか、アル・ディーンですかね?)
3位 レムス(これから変動しそうな予感)
4位 ベック公、「トーラスのオロ」親子(ダンは無事だったようで、何よりです)
5位 スニ、フロリー、リギア(たとえ脇役でも、好き!)
こうして見ると、前回とたいして変わっていませんね。グイン・サーガなのにグインがランク外な所とか。だって全然出てこないし〜
わかるネタが多かったためか、あとがきが笑いどころ満載でした。
グイン、イシュトヴァーン、マリウスはケイロニアの首都サイロンに辿り着いた。 そこでグインは千竜将軍ダルシウスの元へ行き、傭兵になることに。 イシュトヴァーンは“王”になろうとするが、グインが【ここからネタバレ→】
【←ここまで】ことを断ったため、不機嫌。 マリウスは小路でアキレウス大帝の娘、シルヴィアを助けたせいで命を狙われる。 グインとマリウスを一方的に憎むバルドゥールと、美貌の戦士イリス登場!今回もストーリーというより、登場人物の話になります。
やっとグインの登場ですね。イシュト曰く「何を考えているのか分からない」です。 栗本さん風に言わせてもらうと、まさしく安定株。微動だにしません。
イシュトヴァーンは、まあ。焦る気持ちが上手く現れているかと。
グインに断られるのはよく考えれば(考えなくても?)当たり前ですが、
行き急いでいるのせいなので、グインもあまり強いことは言えない模様。
「親に進路を反対されて反発し、家を出て行く不良少年」の図です。
突然現れた魔道師の存在も気になりますが、なにより美貌の戦士イリス!
この方の登場でビックリです。なにせ私のハンドルネームと同じなので。
一応言っておきますが、私は今回始めてこの方の存在を知りました。
あくまで私のイリスは“虹”ですから。“月”ではないです。
でも、HNとはいえ、同じ名前の登場人物に出会えてなんとなく嬉しいです。
最後の方に本名が出ていましたね。あまり悪役じゃないといいのですけれど・・・
でもシルヴィアさんが妹?アキレウス大帝の子供は一人では?
イマイチよく分かりません;; そのうち理解できるようになりますように。
それと、バルドゥール。どうやら表紙の人物もこの人のようで。
初めて表紙を見たときから「好きになれない」顔に見えたものです。
やっぱり悪役でしたか。
それにしても逆恨みの激しい人で、イライラしますね。
あの表紙の顔。正直、アンダヌスさんの表紙より嫌悪を感じました。
最後に、マリウス。なんとなく気が合う(←勝手な思い込みです。女性の値踏みさえしなければ本当にいい人なんですけどね〜)なんて思っていたら、
そのわけが少し、分かりました。考え方です。
グインと一緒に居るときも、「今、グインと一緒にいるこの時が、既に過ぎ去ってしまった過去を見ているような気がする」と思っているのです。
私もよく、「今この時は明日になれば過去。今は本当に現在なのだろうか」的な考えにとらわれることがあるので。
常に現在が過去のような気分とでも言いますか…。
悪いことをしている人だって、上司に言いつけられてやっているだけの場合もありますし。
その人にも家庭があるのに、という気持ちも分かります。
もちろん悪事の張本人(バルドゥールとか)は許せませんけど。
一応展開の話もしておきますと、「先が見えない」の一言です(汗)
以下、ネタバレを含む可能性のあるあらすじです。反転してお読みください。
ここから→ ←ここまで
表紙の人物がまたもやだれだか分からず、調べたところ、イリス(オクタヴィア) だそうで。金髪…って書いてませんでした?むしろシルヴィアだと言われたほうが納得できるかも。
グインずくめです。
イリスことオクタヴィアさんが善なのか悪なのか。実際は善でも、上司(皇弟)に操られているせいで悪事の手伝いをしているのか。
というか、善だと思いたいです。占い師が
今宵、月の泉のほとりではじめて出会う、黄金の髪の乙女と、キタラをもつ若者は、さだめにより、いかなる障碍を得ようとも、かたく恋し結ばれるべし。これサリアの宿縁なり
と言ったのは、もちろん彼と彼女のことですよね。
まだ彼は彼女が彼女であることに気づいていないみたいですが。
あ、ということは、やっぱり金髪なんですよね!
うぅむ、まじない師(イェライシャ、グラチウスetc)は何を言っているのか理解不能です。
だれか、訳してください(苦笑) それが無理なら、せめて短くして・・・!
短くしたらグインサーガらしくなくなるのは分かっていますけど、それでもやっぱり会議の様子と講義の様子は苦手なのです^^;
グインに見放されたイシュトヴァーンはサイロンのはずれで「モルダニアのアリストートス(通称アリ)」と名乗る人物に声を掛けられる。
アリは自分を王にしてくれると言い、それが本当かも知れないと認識したイシュトは、半信半疑ながらも同伴を許す。
一方、ノスフェラスに乗り込んだスカール、リー・ファ、騎馬の民200名はセム族に会い、狗頭山を越える。しかし思いのほか進まず、もうだめか…とさえ思ったとき、オアシスを発見するのだが…
イシュトヴァーンはしぶといですね〜。ほとんどがノスフェラスの巻だというのに登場して。
アリストートスはオクタヴィア以上に善悪の区別がつきません。
検索したらいっぱいヒットしましたが(私はたまに名前を読み違えることがあるため、合っているかどうか検証するために検索してみるのです)、我慢、がまん。
必死に自制して読まないようにしました(笑)
そして、残りの八割「スカールと騎馬の民〜ノスフェラスの旅〜」です。
本っ当に、砂漠がリアルに再現されています。
でも、久しぶりにノスフェラスに出会えた喜びで、それほど抵抗なく読めました。
イドさんも大食らいもセム族も懐かしい。ロトーもシバも出てきます。
セム族の寿命ってどれくらいなんでしょうね。って前にも書きましたっけ?
シバはセムの中でも特に優良だと思います。好きです。
あ、それで、スカールさんは「北の大賢者」様にお会いするわけです。
もっと魔道師じみているのかと思いきや、現代の学者みたいな人でした。
グル・ヌーの謎は深まるばかりです。宇宙規模の話・・・?
そういえば、まだスカさんはグインに会ったことが無いのですね〜。
セム族が彫刻をするとは思いもよらず、微笑ましかったです^^
・・・。ター・ウォン、好きだったんですけどねぇ・・・タズトよりは・・・ 「ハイッ、ご主人!」という掛け声。最後まで主人想いでしたよ・・・
ランゴバルド侯ハゾス死亡の報が流れ、ダルシウス、グイン、その他大勢が黒曜宮に登城。グインはマライア皇后に会う。
マリウスはダリウス公弟に捕らえられ、「金をやるからシルヴィアを抱き、たぶらかせ」と命令するが、マリウスはモンゴールのミアイル公子のことを思い出し―
表紙・挿絵を描く人物が加藤直之氏から天野喜孝氏にバトンタッチされました。
加藤氏がはっきりと(アンダヌスさんなど、おぞましい部分までも)描くのに対し、天野氏は抽象的・幻想的なタッチの絵を描かれます。
個人的には加藤氏のが好みですが、今回の表紙なんかは好きです。
あとがきによると、加藤氏の描いた表紙で一番人気は12巻のミアイル公子だそうで…
私もあの表紙が一番かも。だってあの巻でしか出てこないし(涙)
ダリウスはシルヴィアを城から追い出し、自分の傀儡であるイリスを皇子として認めさせたいようですね。
私にはなぜそんなにも権力を欲しがるのか理解し得ません。
まあ、この時代だと「男女不平等・格差社会(身分階層制度)」が色濃いでしょうから、(マリウスのような人は別としても)無理もないことなのかも知れませんが
ハゾスさんは生きていらっしゃるのですよね。だって将来のあの方の右腕になるはず―!!
グインとマリウス、グインとイリスの組み合わせが保護者と子供みたいで好きです。
マリさんとオクさん(笑)を結ばせようとしてくれてるのでしょうか。
栗本さんはマリウスが嫌いだそうですが、キチンと出番があるので嬉しい限り。
「ナリスとミアイル」の葛藤が上手く出ていました。今回のマリウス、特にかっこいい!
それにしても、マリウスはイリスの性別についてまだ気づいてないんですか!?
やっぱりこの辺りの巻は面白いのか、ついつい引き込まれて読んでいます。
マリウス・イリスがたくさん出てくるから?
この20巻までにバラバラに出てきた人物がひとつの話に集まってきている、まさしくヤヌス(ヤーンでしたっけ?)のお導き的な部分なんでしょうね。
いつの間にかマリウスの熱狂的ファンになってますね、私。
ついでにオクタヴィアさんも好きです。ハンドルネームが同じよしみですし。